溶けやすいタイプのチーズ

溶けやすいタイプのチーズとはどんなものでしょう。
一般的にチーズはどれも溶けるものと思われがちですがそうでもないのです。
まず、溶けないタイプとはどんなものでしょうか。
それはプロセスタイプです。

プロセスタイプはナチュラルタイプを数種類溶かして混ぜ合わせたものです。
スーパーなどで手軽に手に入る、日本では最も一般的なチーズがこれにあたります。
これらは製造段階で溶けやすいナチュラルタイプを使用しますが、種類を混ぜて再度固めることで成分の結びつきが固くなり、溶けにくくなります。
また、溶かして混ぜ合わせるときに使用する乳化剤にはを均一に混ぜ合わせる効果がありますが、乳化剤の量が多いほど一度固まると溶けにくいものが出来上がります。

そのため、プロセスタイプは溶けにくいタイプなのです。
しかし、プロセスタイプの中でもとろけるチーズなどの種類も多く販売されています。
これは原料のナチュラルタイプにとても溶けやすい素材を使っている場合や、乳化剤の使用量を少量にとどめたものになります。
そのため、プロセスタイプのとろけるタイプは糸を引いて溶けるのです。

では、これら以外にとろけるタイプのチーズもあります。
プロセスタイプに使用されているナチュラルタイプはよくとけるタイプです。
というのも、これはそもそものチーズの原型です。
このナチュラルタイプをもとにして様々なチーズが作られます。

これらが溶けやすい理由にはその成分のつながりが荒いことにあります。
タンパク質や水分が熱を加えられることによって、今までの結びつきが崩れ、タンパク質や脂肪などの成分も熱によって柔らかくなり糸を引くように溶けだすのです。
これが溶けるチーズの仕組みです。
そのため、料理に溶けるタイプを使用したい場合、プロセスタイプの中でも溶けるタイプと表記のあるものを選ぶか、ナチュラルタイプを選ぶとよいでしょう。
ナチュラルタイプならプロセスタイプよりも風味がよく溶けた場合の糸の引き方も強いものが多く、より風味を生かした本格的な料理をしたい場合にはナチュラルタイプの使用がお勧めです。