スモークのチーズの栄養価

スモークチーズはチーズを煙で燻したものです。
燻製することで燻製独特の香ばしい香りがつき旨味が凝縮します。
このタイプがスモークされる前後で栄養価が変わるかどうかというと、多少の変化が生じるようです。
栄養価以前に味においては風味が増して旨味が凝縮し、塩分も凝縮されて多少濃いめの味に変わります。

チーズの中で起こる変化には煙による水分の減少が起こります。
それと同時に脂質の減少も起こりますが、アミノ酸は増加します。
アミノ酸は旨味の素となる成分で、美容にも効果があります。
もともとチーズにはビタミンAという美容効果に優れたビタミンが含まれているので、スモークされたことによってさらに美容効果が高まると言えるでしょう。
それに脂肪が減るということはよりヘルシーになるという事なので、もともと健康に良いとされていたチーズがさらに美容や低脂肪を求める方に適した栄養価に変わったともいえるでしょう。

しかし、スモークされることで失われる栄養素もあります。
煙で加熱され、熱に弱い乳酸菌は死滅してしまう事が多く、乳酸菌による整腸作用は見込めないといえます。
加熱により必要な菌が失われるのは残念ですが、不必要な菌の殺菌効果もあります。
それはスモークする際の煙の一部に抗菌作用をもつ酸が含まれており、この酸がチーズの中の雑菌を除去し保存性を高めてくれるのです。
そのためスモークするだけで、より菌を少なく保存でき、生のタイプよりも時間がたっても変わらない美味しさを保ちます。

また、同じく煙に含まれる成分が特有の香りをつけ、色も変化させます。
よく市販されているスモークタイプに茶色い色がついているのを見ると思いますが、これと同様に表面に茶色い色がつくのです。
そして、燻製の際に使用するチップの種類によって香りは変化しますが薫製独特の香りが付くのです。
このようにスモークされる前と後では見た目も香りも、味も、中の栄養素も変化するのです。
味に関しても栄養素に関してもスモーク前よりも美味しく、そして脂質が減り旨味や美容効果となるアミノ酸が増加してより栄養の高い食品になるのです。