匂いがきついチーズについて

チーズには独特の匂いがつきものです。
種類によって匂いの度合いは異なりますが、発酵する際の菌や熟成度合いによって匂いのクセが変わってくるようです。
例えばカッテージやモッツァレラなどのフレッシュタイプは比較的匂いが少ないタイプです。
これは熟成を必要としないタイプの為、チーズの中にも菌が増えず匂いがほとんど生じないのです。

それに対し、匂いのするチーズとはウォッシュタイプを代表的に、青カビタイプなども匂いが強めだと言えます。
特にウォッシュタイプは匂いが強烈で、苦手に思う方も多いほどです。
ウォッシュタイプはその名の通りチーズの表面を洗ったものです。
それも酒で洗うのでその酒の匂いも移りやすくなるのです。

さらに匂いの原因となるのは発酵に使用されるリネンス菌です。
日本で言う納豆菌のようなもので、とてもつよい匂いを発します。
ウォッシュタイプは表面にこのリネンス菌を植え付け、さらに表面を酒で洗って熟成させます。
洗う酒はワインやビール、ウイスキーなど、その土地の地酒を使用し、この酒の香りも重なって表面のにおいはきつさを増していきます。
ウォッシュタイプの中でも強烈な匂いを発するのはエポワスチーズです。

フランスはブルゴーニュ地方で作られ、その強烈な匂いに「神様のおみあし」と名がつけられた程です。
イギリスにおいては「豚の蹄の間」と言われるほど匂いのきつさは世界中に知られています。
この他にも匂いのきついものはあり、マロワールも匂いのきつさが目立ちます。
これらのウオッシュタイプで、匂いのきつさが気になる場合は表皮を剥いでから食べると良いでしょう。
臭い表面とは裏腹にクリーミーでコクのある味わいが広がります。

また、ニュージーランドのエピキュアーチーズも匂いのきついチーズです。
少し変わったタイプで缶付の中で熟成を続け、菌を増やしていきます。
このようにチーズには臭みがあるものが多く、中には匂いがきつすぎて初心者には向かない場合もあります。
しかし、大体は表面からの風味が出ているだけなので、苦手な場合は表面を切り落して食べる炉良いでしょう。